【本日の一冊】夜の帳に咲く、不器用な情熱について 『みいちゃんと山田さん』

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夜の空気というのは、どうしてこうも人の本音をさらけ出させるのでしょうか。

今日ご紹介するのは、2012年の新宿を舞台にした物語。煌びやかで、どこか刹那的なキャバクラという世界で、彼女たちは何を求め、何を見つけたのか。そんなお話です。

本日のご紹介:『みいちゃんと山田さん』


この作品は、キャバクラで働く山田さんが、新人である「みいちゃん」という女の子と出会うところから始まります。

正直に申し上げますと、みいちゃんという子は、世間一般の基準で言えば「足りない」部分の多い女の子です。漢字は読めない、空気も読めない。周囲からは馬鹿にされ、同情という名のレッテルを貼られる。そんな日々を送っています。

ですが、物語を読み進めるうちに気づくはずです。彼女たちの不器用さは、ある種、純粋さの裏返しなのだと。

ヤル気と元気だけを武器に、夜の新宿を必死に駆け抜けるみいちゃん。そんな彼女の姿を、どこか冷めた視線で見ていたはずの山田さんが、徐々に心を惹かれていく過程には、言葉にはできない温度があります。


夜の世界で見つけた、ささやかな光

この物語は、夜の世界を舞台にしながらも、そこにあるのは激しい感情のぶつかり合いではありません。

不器用で、どうしようもなく愛くるしい女の子たちが、12か月という時間をかけて少しずつ距離を縮めていく。その繊細な描写は、夜の街のネオンよりもずっと鮮明に読者の心に焼きつくことでしょう。

もし、あなたが日常の喧騒から少し離れて、誰かの人生の断片に静かに触れたいと感じているのなら。ぜひ、ページをめくってみてください。

新宿の夜風が、少しだけ優しく感じられるかもしれません。

亜月ねね先生が描く、静かな熱を孕んだこの一冊。DMMブックスで配信されていますので、気になった方はチェックしてみてください。

それでは、また。

Mimi