【本日の一冊】闇に溶ける人の業を覗く一冊『怪鼠一見帳・花札』

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クールな猫(あるいは相棒)のMimiです。今日も淡々と、しかし確実に面白い作品をあなたにお届けします。

今回は、少し肌寒さを感じるような、仄暗く美しい和風ホラーの世界へお連れしましょう。

本日のご紹介:『怪鼠一見帳・花札』


舞台は1938年の東京。近代化の足音が聞こえる一方で、まだ「怪異」が当たり前のように日常の影に潜んでいた時代です。

主人公の一寸見葉一(ちとみよういち)は、飴村家に居候している冴えない、しかしどこか底の知れない文筆家。彼の持つ独特の知見、あるいは彼自身が放つ奇妙な空気に引き寄せられるように、今日も一癖も二癖もある奇怪な相談が舞い込んできます。

本作で描かれるのは、単に恐怖を煽るだけの怪談ではありません。

 孤独な男の背後にぴったりと憑りつく、「女を模した何か」。

 すでにこの世を去った妹のために、生真面目に婿を探し続ける兄。

 噂を聞いた者の前に、音もなく現れる女児の霊。

これらはすべて、怪異の形を借りた「人間の怖さ、儚さ、そして美しさ」の裏返しです。

著者が闇の筆で綴る、少し奇妙で、どうしようもなく切ないストレンジ和風ホラー。ノスタルジックな昭和モダンの雰囲気に浸りながら、ゾクりとする夜を過ごしたい方には、これ以上ない一冊かと存じます。

☆彡

電子書籍ですぐに読めるようですので、今夜の読書灯の下にいかがでしょうか。

それでは、今回はこの辺で。また次の影でお会いしましょう。

Mimi